映画の名言8
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『J太郎の酔いどれ映画日記』。
前回、ルイ・マルの『死刑台のエレベーター』の回で、いわゆる「ヌーヴェルヴァーグ」について触れました。
というわけで、今回も同じく「ヌーヴェルヴァーグ」の代表作について。
『勝手にしやがれ』(監督:ジャン=リュック・ゴダール 1959年)
原題は「A Bout de Souffle」、フランス語で「息切れ」という意味。これを「勝手にしやがれ」と訳すとは、、、ものすごいセンスだと思います。「A Bout de Souffle」という言葉の持つ語感に、映画の中身の解釈、さらには「新しい波の到来」という時代の解釈も加えちゃった感じですね。
○ジャン=リュック・ゴダール長編デビュー作『息切れ』
○ジャン=リュック・ゴダール長編デビュー作『勝手にしやがれ』
うん。。。やっぱり全然印象が違う気がする(笑)
さてさて、そんな『息切れ』、、、いや、『勝手にしやがれ』。
どんな映画か言うと…
=STORY=================================
ハンフリー・ボガードに憧れる冴えないチンピラ、ミシェル(ジャン=ポール・ベルモンド)は、マルセイユの街で自動車を盗むと、追ってきた警官を射殺してしまう。そのままパリへと逃げ込んだミシェルは、ジャーナリストを目指すアメリカ人留学生パトリシア(ジーン・セバーグ)を連れ立って、ローマへの逃亡を画策するのだったが…。
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まぁ、ストーリーはそんな感じ。
ここで小ネタ。
ゴダールは当初、主役のミシェルにシャルル・アズナブール(フランスを代表するシャンソン歌手で俳優)を起用したかったらしいです。しかし、アズナブールが別の作品(フランソワ・トリュフォーの『ピアニストを撃て』…皮肉)の撮影中だったため断念。当時まだ無名だったジャン・ポール・ベルモンドを起用したのですが、、、これがばっちりはまったわけです。
ちなみにちなみに、あの大ヒットアニメ『機動戦士ガンダム』に登場するシャア・アズナブルの名前の由来は、このシャルル・アズナブールだとか。
シャアのことはさておき、この映画を初めて観た時の感想はと言うと、、、
「…。で!?」
って感じ(笑)
ストーリーは別にどうってことないし、、、面白くないわけじゃないけど、掴みどころがないっていうか、、、なんか、ものすごーく薄っぺらいんですよね。
しかも映像自体が、ものすごくガタガタしてるんです。
「うわぁ、、、適当だなぁ。。。」みたいな(笑)
カットつなぎなんて、真夜中にウトウトしながらつないだんじゃね!?ってくらい雑にみえます。いきなり切れてたり、台詞の途中でつままれてたり、突如アップになったり…とにかくカット変わりに脈絡がないんですよね。

ただね、なんだか知らんがものすごくテンポが良いんです。
映像自体にリズムがあるっていうか。一見適当にしか思えなかった編集が、だんだんと必然的な演出のように思えてきます。映像のリズムに観ている側のリズムが同調していく感じで、なんか心地いいんですよね。
で、そのまま良いリズムで進んでいって、そのまま終わる。。。
映画的な緩急みたいなものが一切ないんですよね。
スーッと流れて、スーッと終わる。。。
だから、「え?…で、何!?」みたいな(笑)。
でもまぁ、「ヌーヴェルヴァーグ」ってそういうことなんでしょうね。ありのままをありのままに撮って、それをありのままに映すっていう感じ。
だから、観る側も小難しい技術論や表現論は一切抜きにして、ありのままを受け入れればいいんだと思います。画面に映し出されている映像そのものと向き合うというか。
「映画の深層的な要素を排し、あくまで表層的な面においてのみ批評を論ずるべき」とする蓮實重彦さんの「表層批評」的なね。
ちなみに、蓮實さんの教え子でもある周防正行監督(『それでもボクはやってない』『Shall We ダンス?』…etc)とお話をさせて頂いた時、この「表層批評」にいたく感銘を受けたと言ってましたね。「いかに自分が映画を“観て”いなかったかを気付かされた」と。
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ちょっと脱線。 ※興味のない人はとばしてください☆
周防さんの監督デビュー作ってどんな映画かご存知ですか?『ファンシイダンス』でも『シコふんじゃった。』でもないですよ。
正解は、、、『変態家族 兄貴の嫁さん』!
すごいタイトルですよね。。。ええ、もちろんピンク映画ですよ。
で、さらにすごいのが、この作品…全編小津安二郎テイストのピンク映画なのです!(笑)周防さん曰く、「小津さんのパロディとかも言われたけど、そうじゃない!完全なる真似なんです!(笑)小津安二郎が好きで好きでたまらない人間が小津安二郎を真似してピンク映画を撮った、ただそれだけなんです」
ちなみに周防さん、クランクイン前に小津さんの墓参りに行ったそうです(笑)
そういや、周防さん、黒沢清、塩田明彦、青山真治といった蓮實チルドレン(みんな立教大学で蓮實さんの教えを受けたメンバー)が中心となって沸き起こった日本映画の流れを“立教ヌーヴェルヴァーグ”と言うそうな。
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うん。やっぱりすごい映画なんだと思います。
とにかく映画全体にゴダールの意思が満ちあふれてるし、それまでの映画の常識を一瞬にして覆しちゃったわけですからね。
それゆえ、いっぱしの評論家風情で、劇中のワンカットワンカットに意味を求めたり、何かを読み解こうとしながらこの映画を観ると、途端に混乱に陥るんだと思います。
過去からの束縛もなければ未来への依存もない。この映画は、徹頭徹尾「今」を映してるわけですな。それはスクリーンに映る「ひとつのリアル」であって、そこに思想や意味を求めたり、そこから何かを読み取ろうとすること自体がナンセンスなんだと思います。
だって、今日の朝あなたの前を横切った誰かの人生に意味を求めたり、そこから何かを読み取るなんてことはナンセンスだから。
というわけで、J太郎の結論。
『勝手にしやがれ』という映画は、、、ジーン・セバーグがかわいい!!!
以上(笑)。

海が嫌いなら、山が嫌いなら、都会が嫌いなら、異論があるなら、、、
勝手にしやがれ!
映画関係のお仕事に興味がある方はどーぞ。
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映画な面々vol.1 宮﨑あおい
ご存知“篤姫”。
テレビ、CM、雑誌にと最近ひっぱりだこですね。
特に、ここ数年はCMへの露出がハンパなくないっすか!?
まぁ、両性から好かれそうだし、「清楚」とか「純粋」とか「爽やか」とか、なんかそんなイメージがありますもんね。起用したくなる企業の気持ちも分かります。
ちなみに、僕の中でのイメージは、ずばり“透明感”。
なーんか透き通った感じがするんですよねぇ。実際、ものすごく透明感のある人でしたよ。うん、イメージ以上に。
あとね、意外に背が高かった。これはちょっとびっくりしましたね。
で、さらにびっくりしたのが、顔の小ささ!これは衝撃的でした。
「何等身ですか!?」的な(笑)
なんかスラーッとしてて、ホント人形みたいなんですけど、弱さとか脆さは一切感じなかったですね。むしろ強さがあったなぁと。インタビューやらなんやらで何度かお会いしてますが、言葉の端々とか、立ち振る舞いとかに、決してかわいいだけじゃない芯の強さみたいなものを感じました。
そんな彼女のメンタリティからすると、『NANA2』(監督:大谷健太郎 2006年)の降板っていうのは極めて必然的なことだった気がします。かわいいだけで内面的にはあまりにも脆弱なハチ(小松奈々)という女性に、どうしても入り込めなかったんじゃないかと。
いや、あくまで個人的な邪推ですけどね。。。
さてさて、そんなこんなで多方面で活躍中の宮﨑あおいさんですが、個人的にはやっぱり“映画女優”っていう印象が強いんですよね。テレビよりもスクリーンが似合うなぁと。というか、彼女で映画を撮りたいなぁと(笑)
演技力の高さとかっていうのもそうなんですけど、彼女の存在感や空気感みたいなものが実に映画向きな気がするんですよね。
よく言われてることですけど、最近の日本の俳優さんの中で、映画向きというか、スクリーン映えのする人ってすごく少ないと思います。テレビドラマで主役をはれる人はたくさんいるけど、映画で主役をはれる俳優さんってすごく限られてますもんね。
単純に「きれい」とか「かわいい」とか「カッコイイ」っていうだけじゃ、映画のスクリーンの力には耐えられないし、絶対に「映画スター」にはなれないんだと思います。“三船敏郎”とか“原節子”とかみたいなね。
その点、宮﨑あおいという女優は映画スターたり得る存在だと思います。
スクリーン映えする独特の雰囲気があるし、観客を映画の世界に引き込む確かな表現力もあると思うし、、、うん、やっぱ4歳から積んできたキャリアは伊達じゃないっすね!
これからも日本映画界を牽引していってもらうとともに、もっともっと世界の舞台で活躍してほしいなと思いますね。
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そんな宮﨑あおいさんの出演作で、J太郎のおすすめは…
『EUREKA』(監督:青山真治 2000年)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=162875
『害虫』(監督:塩田明彦 2002年)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=237091
『初恋』(監督:塙幸成 2006年)
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=324630
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映画関係のお仕事に興味のある方はどーぞ。
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